今年の11月1日から公開しているこちらの映画。
フラメンコのワンシーンがあるとのことで、撮影協力したのは去年の10月のことでした。
と言っても私自身は出演していません。フラメンコのコーディネーター兼、通訳として現場に参加しました。具体的にはスペイン人アーティストのブッキングと、監督さんから求められるフラメンコ像を実現するお手伝いです。ただ、これがなかなか大変な作業でした。
まずスタッフさんがCDを持って来られました。
「この中のどれかでお願いできますか?」
しかし中身はギターソロであったり、ルンバであったり。きっと曲ごとに振り付けがあるのだろうと、フラメンコを知らない方が思っているのは仕方のないことです。なのでまずはフラメンコの基本をお伝えし、先方の求める「情熱的」「生演奏」「主人公たちのバックミュージックにふさわしい」などの条件にどう応えるかを考えなければいけませんでした。
第二の壁は、著作権でした。原作小説に出てくる「パコ・デ・ルシア(フラメンコギターの巨匠)」のメロディーは著作権の問題でNG。というわけでギターはオリジナルのメロディーしか弾けない、もしくはコードを回すのみ、という状態。踊りは完全オリジナルなので問題なし。
しかし、なんと歌にも著作権があると言うのです。
フラメンコの歌は昔から口承で受け継がれており、歌詞の作者はほぼ分からないものです。なので歌詞を選ぶ際も著作権を調べてみないといけない、というのには出演者全員驚きました(そして実際NGな歌詞もありました...一体誰のものなんでしょう)。こうしてNGを避けつつ、《映画放映可能な》ソレア・ポル・ブレリアを作り上げました。
こうして迎えた初めての現場、撮影は朝から深夜まで14時間ほどかかりました...監督さんの要望をアーティスト達に伝えながら、同じカットを何度も何度も繰り返し。映画の撮影は本当に大変なのだと思い知りました。無茶ぶりもあったり、独特の緊張感からNGを出しちゃったりもしましたが、きっと作中で重要であろうワンシーンに関わることができて嬉しいです。
それにしてもすぐそばに福山雅治、石田ゆり子がいたのに、、
ミーハー心を出すのが気恥ずかしくて写真も撮れませんでした。
^^;
マチネの終わりに
観てください♪
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