毎年春になると、アンダルシア各地でFeria(フェリア)と呼ばれるお祭りが始まります。街の一角がフェリア会場となり、飲んで食べて踊って、朝から晩まで楽しく過ごします。これが一週間続きます・・・さすがお祭り大好き、スペイン!
(ちなみにFeriaという単語自体「祭り」という意味なので、この「春祭り」以外の意味で用いられることも、もちろんあります)
そこで踊られるのがSevillanas(セビジャーナス)というフラメンコの中のひとつの踊りです。フラメンコ入門曲として、よくお教室で使われていますね。男女、もしくは女性同士のペアで踊られます。
どの街でもフェリアは開催されていますが、セビージャのものが大規模で有名です(Feria de Sevillaフェリア・デ・セビージャ)。私も何度かこの時期に滞在しました。
はっきり言って、フェリア・・・
最高のお祭りです
\( *´ω`* )/
セビージャに行くことがあるなら、ぜひ、フェリアの時期にしてみては?
私の体験から、知っておくとさらに楽しめると思ったオススメ情報を少し書いておきます☆
フェリアの開催時期
まずは時期ですが。フェリアの日程は毎年変わります。Feria de abril(4月のフェリア)の名のとおり、4月に開催されることが多いです。が、まれに5月になることも。
なぜこんなに幅があるかと言うと、フェリア直前に開催されるSemana Santa(セマナ・サンタ 聖週間)というお祭りが関係しています。こちらはキリスト教の大事な大事なお祭り。イエス様やマリア様の像を祀ったお神輿が、街中を練り歩きます。(セマナ・サンタも一週間。この時期のセビージャはお祭りばかりです)
このセマナ・サンタには開催時期の正式な決め方というのがあって、フェリアはここから、2週間ほど空けてやろう!ってかんじです。セマナ・サンタは3月中~下旬であることが多いのですが、これが遅れるとフェリアもずるずると5月に・・・というわけです。
例年この2大お祭り時期(セマナ・サンタ~フェリア)のセビージャはめちゃくちゃ混みます。祭りが終わる頃には早くも来期の日程が出ていますので、行くのでしたら早めに予定をたてて、ホテル&交通チケットを予約してくださいね。
期間中は街中の交通がかなり麻痺しますので、前日までにセビージャに着いているほうがいいかもしれません。
(今年、2020年のセビージャのフェリアは4月26日~5月2日でしたが、残念ながらコロナのせいで中止になってしまいました)
ライトアップの瞬間は必見!フェリアのはじまり
会場はトリアナ地区のお隣、ロス・レメディオス地区の広大な一角になります。
バスで直接行くことも出来ますが、フェリア会場の正門に続く道Calle Asunción(アスンシオン通り)を通っていくのも楽しいですよ。浅草寺の仲見世通り的な?バルやショップがたくさんあって、お花やピアスなどフェリア用の小物もここで買えます。
(服装についてはまた後で・・・!)
フェリア会場の入口には、portada(ポルターダ)という大きな門が。
暗くて分かりづらいですが・・・
フェリアは日曜日からですが、正しくは日曜になる瞬間、体感では土曜日の夜中、
フェリア会場全体のライトアップ
で幕開けとなります♪
これをalumbrado(アルンブラード)といいます。
ライトアップ後の門がこちら!
ポルターダは毎年デザインが一新され、その年のフェリアの顔となります。
(ちなみに上2枚も別の年の写真なっちゃいました)
ライトアップされてから1週間、昼も夜も(どちらかというと夜に賑わう)カセータの中で踊ったり食べたり飲んだり。楽しいお祭りのはじまりです。
カセータとは・・・!
いよいよ会場内のお話です。
↓↓
すべてはここから。入れるカセータ探し!
Caseta(カセータ)とは、フェリア会場に設置された、まるで家のようなテントのことです。
カセータの中には簡素なカウンターとイス・テーブルがあるのみ。壁は豪華に飾られています。
ここで食べ物や飲み物を注文しながら、セビジャーナスを踊るのです。
しかしカセータは全て個人や団体の持ち物なので、勝手に入ることはできません。
スペイン人の友達がいる場合は招待してもらいましょう。(友達の友達、くらいまでなら簡単に入れてくれます)
もしくは誰でも入れる公共のカセータというものもいくつかあります。
(が、誰でも入れるということで、すごく混んでいたり、外国人が多かったり、ガラ悪そうなのがいたり、ということはあります。)
まずは入れるカセータ探しから!
これがないことにはフェリアは始まりません。
飲む!食べる!踊る!これがフェリア
バーカウンターではフェリア特有の飲み物が注文できます。
それがrebujito(レブヒート)です。
レブヒートはシェリー酒の一種であるマンサニージャに炭酸水を足したお酒です。こちらをデキャンタで頼んでみんなで分けながら飲みます。
おつまみは生ハムやチーズなどの乾き物のほか、pescados fritos(ペスカードス・フリートス、魚の揚げ物)もよく食べられます。
そしてフェリアの醍醐味、sevillanas(セビジャーナス)。
リズムは3拍子で、1番から4番まであります。すべて踊ると4分くらいでしょうか。
男女、もしくは女性同士ペアで踊られます。
カセータの中ではセビジャーナスのCDがエンドレスにかかってますので、気が向いたらいつでも踊り始め、疲れたら休むことができます。
(上の写真、私は知らないおじさまに踊りを誘われました。笑)
お金のあるカセータだと生バンドを雇っていたりして、一層盛り上がります。
セビジャーナスは一度覚えてしまえば簡単ですが、スペイン人でも踊れない人はたくさんいます。(日本の盆踊りより、少し複雑)
フェリアが始まる前にはセビジャーナス短期コースも開かれていて、地元のひとで賑わいます。
私のスペイン人の友人(男)は、「フェリアで女性と踊りたい!」というのをモチベーションにがんばっていました・・・
そんなこんなで、外国人がセビジャーナスを踊れるととてもビックリされます。
そして、お誘いの嵐が!(笑)
日本から訪れる際も、セビジャーナスを習ってから行ってみてもいいかもしれません。大体のお教室では入門として教えていますし、「旅行前かけこみセビジャーナスレッスン」とか、先生によって開いてくれるかもしれません。
ちなみに私も喜んでお教えしますよ~
*ଘ(੭*ˊᵕˋ)੭*
楽しさプラス:衣装を手に入れる
女性:ドレス
男性:ワイシャツにジャケット
がフェリアの正装です。
もちろん私服でも問題ないですけど。
セビージャの街中にはフェリアの衣装や小物を売るお店がたくさんあります。器用なお母さん達は、生地を買ってきて自分で仕立てちゃいます。右上の写真のような姉妹or母子おそろいコーデは、特に目を引きます~!
ドレスは安ければ200ユーロで買えることも。(上は際限なく・・・)
もう二度と着ないかもしれないけど、これくらいの値段なら買っちゃってもいいかな?!
(⌒-⌒; )
私も友達と、お安くコーディネートしました♪
ドレス以外に必要なのは、頭につける花、ピアス、それからマントンシージョ(肩に羽織る、フリンジつきのもの)。あとは腕輪とか、ネックレスを合わせる人もいます。
ポイントは、色味を統一することです。
ドレスが赤なら、小物も赤。もしくは、ドレスに差し色が使われていたらそれに合わせるものおしゃれです。
(日本人の感覚だと、ついつい派手色+地味色で無難にバランスをとろうとしてしまいがちですが、それはやらないで)
残念ながら衣装のレンタル屋さんはまだ見たことがないです(^_^;)
祭りのフィナーレは花火で
1週間続く祭りの最終日には、花火が上がります。
灯りも消え、人々は週明けから日常に戻っていきます・・・
というのがフェリアの流れです。
毎日行く人もいますが、衣装を替えて2,3回だけ、とか、比較的静かな午前中に行く、とか、楽しみ方は人それぞれです。
移動遊園地も併設されてるので、そっちにも行ってみてください。
(日本と比べると相当絶叫です)
ちなみにフラメンコ好きの集まるカセータもあります。
そこではセビジャーナスだけでなく、もっと本格フラメンコ、ブレリアなどをやっていたりしますよ☆
↓フェリアの雰囲気が分かる動画はこちら
↓セビジャーナスの動画はこちら
追記:以前のブログでセビジャーナスについて書いています。よかったらこちらも読んでみてくださ~い
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