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マヌエルのカンテコンサートin高円寺 行ってきました

こんにちは、フラメンコ舞踊家みのもはるかです。

 

国内のタブラオ(ショーレストラン)では去年あたりからライブが戻ってきていましたが、今年2022年に入ってからスペインからもぼちぼちとアーティストが来るようになりましたね!(7月のファルキート公演は叶いませんでしたが涙)

わくわくショーが増えてきた今日この頃、私も、子どもがもうすぐ1歳で旦那とふたりだけでお留守番できる時間が長くなってきたこともあり、愛しのタブラオへとたまにお出かけしています。自分時間の、なんとありがたいこと。。。!

 

先日は高円寺まで、マヌエルのカンテコンサートを聴きに行ってきました。

 

この写真(絵?)のマヌエル、渋くてカッコイイ!!!

 

マヌエルはスペイン・へレス出身の歌い手で生粋のヒターノ(ジプシー)、現在は日本在住です。スペインでも超一流の彼の歌が日本でも聴けるなんて奇跡ですよね。

 

ギター伴奏にはcompadre(心の友)エミリオ、ゲストバイレは奥さんのロシオでした。

 

 

バイレ伴唱のカンテももちろんいいですが、カンテはソロ(pa'lante前面へ、といいます)で聴くと格段にいいもの。マヌエルのマラゲーニャ、やっぱり良い。レトラたった二つなのに、じっくりと心に沁み渡ってくるかんじ。ソレア・ポル・ブレリア、マヌエルの分厚い手のひらで紡がれるパルマ、重厚なコンパス。うわぁ~、こんな、ソレア・ポル・ブレリア!!!と、思わず心も踊りました。

 

バイレより、カンテを聴いているときほど日本人であることのデメリットを感じます。

レトラの意味が分かったら、どんなに面白いでしょうか。聴き取りに全集中しますが、一部は聞き取れてるのですが、全体通して理解できることはなかなか無いです。歌い手からしたら、レトラに感情を乗せて歌っているのですから聴く側もレトラを理解できるっていうのはカンテを楽しむ上で重要事項ですね。特にファンダンゴ・・・!!

(昔スペインのフェスティバルに行ったときを思い出します。レトラがほかの曲種と比べて「起承転結」オチがある作りになっていて、歌い終わりでみんなドッと笑うんです。その波に乗れない歯がゆさよ、、)

 

「聴き取る」のも大事ですし、事前に「知っている」とこも大いに強みになりますね。

もっとカンテを勉強せねば。

 

 

最後に、マヌエルが歌っていたマラゲーニャの歌をひとつ。

聴き取れた部分と、穴埋め的に調べた部分とあります。単語のバリエーションなど多くて、100%マヌエルバージョンになっているかは少し自信のないところですが大体こんなかんじ。

 

En mi balcón

Toíta la noche me llevo

Sentaíto en mi balcón

Y cuando escucho

Y cuando siento tus pasos

Ay se me alegra mi corazón

Por eso yo te quiero tanto

Ay ay ay...

 

私のバルコニーで

ひと晩中過ごす

バルコニーに座りながら

そしてお前の足音が聞こえると

俺の心臓は喜びに溢れる

それだけ愛しているということだ

 

 

そして歌い終わりに2階に居たロシオをチラッと見た、、

ような気がしました(笑)

 

まだまだフラメンコ=踊りのイメージの日本、

その実はカンテなのだと、もっともっと広がるといいな。